greenplanet’s blog

グリーンプラネットは、豊かな森の再生を手がける『里山再生』のボランティアです。

           令和5年3月21日 植樹

 

 今日は曇りがちでしたが、日差しは少しあり、暖かい一日でした。春本番を迎え、早春に咲く花が一斉に咲いていました。植栽地の木々は薄黄緑色の若葉が一面に萌出し、美しく、何とも言えない気持ちです。以前植えた苗木は葉を落とし、裸のままです。奥に入ると、昨年の冬に伐採して、丸太にし、枝を整理した地域なので、空き地が広がっています。中央にそびえていたクヌギの大木が伐採されていました。その木はナラ枯れで虫が巣くっていた木です。そのためか、さらに明るくなった感じです。そこに今回苗木を植えることにしました。私たちの目標は株立ちになっている中木を伐採して、クヌギやコナラなどの大木になる木を植え、雑木林を造ることです。

参加者

 すでに苗木を60本近く植栽地に運んでいましたので、さっそく穴をあけて植えるという植樹の開始です。土は湿っていたので掘りやすいのですが、太い根が縦横に伸びていて、かなりシャベルに引っ掛かります。それらを剪定ばさみとノコギリで切断しながらで、あまり捗っていきません。とりあえず、早く進めるため、穴掘りの途中で苗木を植えることにしました。ポット苗を手にして気づいたのは、2年ぐらい丁寧に育てていただきましたが、私たちがやや植樹するのが遅すぎたことです。直径1センチぐらいの幹に成長し過ぎているのもあり、主根がポットから飛び出したり、ひげ根がポット内に一杯になっています。そのため、ポットと主根が絡みつき、苗木をポットから取りはずすのが大変でした。

土は柔らかい

すくい上げると根が絡まってくる

ポット苗を穴に運ぶ

 しかし、ここまで成長していれば、一旦、根付くと成長が早いと思います。今回植えた苗木がすべて成長すれば、立派な雑木林によみがえります。そのような期待を込めて植え続けましたが、すべて植えることができず、20本ほど残りました。問題は、穴を掘る場所です。整地した場所は限られているので、まだ、ササが生い茂っている場所を草刈りして広げなければなりません。後は、まだ開拓していない坂の下の部分を少しづつ整理していくことです。

植えた苗に赤い印をつける

植樹後の風景

 やはり、活動の中で癒されるのはあちこちに咲いている可憐な花です。春はまだ早いので、動物は見られませんでしたが、木いっぱいにウグイスカグラが咲いていました。今まで見たことがなく、ちょうど活動と時期が合ったのでしょう。いつも春を告げるオオイヌノフグリハコベムラサキケマン、ムラサキハナナなどが目を楽しませてくれ、隣のエリアではニワトコの若芽、アオキの赤い実、奥にはヤマザクラがきれいに満開になっていました。

木一面にウグイスカグラの花

可憐に咲いているハコベ

早春の花ムラサキケマン

事務所の前に咲いていたセントウソウ

 

     令和5年1月21日 協働作業と伐採後の整理

 例年1月は活動しませんが、緑の森と連携しているボランティア団体との協働作業の伐採ということで活動に参加しました。9時からの開始には間に合うことができず、途中で合流しました。大勢の人数で仕事が思ったよりはかどったせいか、仕事はその時点で半分以上終わっていました。現場は以前から萌芽更新を行っている場所です。20年前に伐採して切り株から出た芽が成長して伐採期になっていました。ほとんどがコナラの木で、丸太にして薪にするか、シイタケの種を植えるほだ木にします。

参加者

 人数が多いので、一列縦隊になって丸太を手早く坂の上のトラックに運び上げていました。枝切りした枝は2メートルぐらいの長さで束にして柵に入れます。長い枝についている短い枝は根元で3分の2ぐらい切り込みを入れて折り曲げて横に広がらないように束ねます。切り落とすと短い枝が沢山出てバラバラになり整理が難しくなります。枝は長く切っているのでそんなに労力がいらず、きれいに柵に横に並べれます。柵の枠は枝切りした中でやや太い枝を周りに縦に差し込みます。太い木は丸太にして薪に利用するのでそこにはありません。こうやって柵を造ると見た目もきれいです。ベテランの知恵です。

協働作業で、伐採、整理後の跡地

協働作業の休憩時

 この地域はボランティア団体が管理して、萌芽更新を行っているのでササなどの草も生えてなく、広い空間地になっています。後は切り株から出てくる萌芽を待つのみです。しかし、地域外の周りを見るとササなどの草が長く伸びていて、木々も乱立しています。まだまだ荒れ放題の場所が沢山あり、整理が追い付いていないようです。

植栽地で丸太づくり

伐採木の枝切り

枝の整理

 午後から私たちの植栽地に行き、以前伐採した木々の枝切りと、幹を切断して丸太づくりを行いました。最初、かかり木を残していたので、木から外すべくロープで根元を縛り、みんなで引っ張りましたが、根元が土に潜り込んでびくともしません。それで、もぐりこんだ木のもう少し上を切断しましたが、切ったとたんにその根元も土に潜り込みました。このかかり木は自然に落ちることはまずないと判断し、次の機会にまわしました。皆さんの努力で伐採した木々もかなり片付き、きれいな空間になりました。

伐採後の空間地

藍色の実を残すジャノヒゲ

枯れずに残っているヤブコウジ

 この地域は萌芽する切り株がないのでこれから植樹です。また、以前造った柵は乱雑に太い枝、細い枝、長い枝、短い枝、丸太などが置いてあったため、崩れかかっています。これも整備しなければなりません。今は冬の真っ最中で花などの植生はまずありません。ところが、冬にひっそりと咲いている木の実や花の実の色の鮮やかさは私たちを驚かせてくれました。

       令和4年12月10日 伐採、整理、地拵え

 

 12月に入り、朝、晩は寒くなりましたが、日中はまだ暖かさが感じられます。その中でも今日は冬とは感じられない小春日和でした。紅葉は既に終わり、現地に行く道は落ち葉で歩けないほどです。まず、活動を始める前に、事務所の方から、里山の管理についてアドバイスをいただきました。「この作業地は今の現状では伐採する必要がありません。ただ、萌芽更新する切り株がないのと、これから植樹をするので、明るくするため伐採しましょう。ウワミズザクラ、エゴノキ、アオハダなどの雑木林に必要な木は少し残し、目標はコナラとクヌギの林にしましょう」ということでした。

 参加者

事務所の方から管理の指導を受ける

 やはり、萌芽更新するコナラ、クヌギがあまりないので、その苗を植えるため、ウワミズザクラ、エゴノキ、アオハダなど伐採する木にテープをつけて、伐採を開始しました。計算した方向に木が倒れず、伐採した木が他の木にかかってしまったり、必要な木を切ってしまったりと悪戦苦闘です。問題は倒れた木の整理です。倒れた木を薪にするため、細かく丸太に切り、沢山の枝を刈り込まなけれななりません。そして、それらを柵に投げ入れます。伐採するだけで丸太づくりや枝切りはとても追いつかず、後に持ち越しです。幸いなことに、事務所ではこれらの丸太を薪にするので、出来上がった丸太を、一人で軽トラックに乗せ、運び込んでいました。私達では一人で持つことはできません。これで、私たちの整理の仕事が少し助かりました。

更新のため伐採

混み入っている樹木を伐採

明るくなった空閑地

 伐採したおかげで、かなり明るくなりました。その空間に植樹する予定です。植樹するにはまだまだ、草がはびこっている場所があり、枯れ枝が落ちていたり、地面がデコボコです。伐採しない人たちに植栽地の地拵えをしてもらいました。ササは根が深く張っていて背が低く、しなるので手ガマで刈るには骨が折れます。

ササが生い茂る

指導を受けながらの草刈り

ハラビロカマキリの卵

 地面にはこの時期特有なヤブコウジの赤い実が至る所に実っていました。目線では、ムラサキシキブの紫色の実があり、ガマズミの赤い実が木一面を覆っていました。下を見やると、大きな丸い野ウサギの糞が落ちていて、ハラビロカマキリの卵が枝にぴったりとくっついていました。

         令和4年10月29日下刈り、整理

 

 10月は寒暖の差が激しく、晴れても長く続かず、雲が多い日々でしたが、今日は一日中晴れた秋晴れで、絶好の活動日和。そんな中で親子の飛び入りの参加がありました。中学生とその親で、全く初めての体験です。疲れたの連発でしたが、まず、自然になじんでもらうことが先決。今回の作業は全体的な下刈り。先月も下刈りをしていて、雨もそんなに降らなかったので、草はあまり伸びていません。ただ、植栽地が広くなったせいか、草の刈残しが多くあります。特に作業道の先はコナラの大木が沢山生えていて整備されていません。作業道の手前は谷になっているので整備できず、草が伸び放題です。また、枯れ枝を投げ込んでいる柵の周りも草を刈りにくいので草が長く伸びています。それらを後回しにして、4人は平地に植えた苗木の周りの坪刈りと、少し坂になっている地域での坪刈りと、刈残した部分をカマで下刈りしました。今後、手を付けていない植栽地の先端部と手前部分の長い草を刈るためには2台の刈払い機で一斉にやる必要があります。

参加者

苗木の横枝を剪定

刈残しの下刈り

飛び入り参加の親

中学生の子供

 後の2人は、これから広げていく予定の未開拓地を2台の刈払い機で挑戦してみました。そこは灌木とともに太いササが2メートルぐらいまで長く伸びています。刈っていくと、刈られたササが邪魔になって余り前に進めません。それらを取り除きながら進むので時間がかかります。さらに進んで行くと下り坂が急になり、刈り払いが難しくなります。とりあえず、数メートル進んで下刈りを止めました。少しずつ開拓していくしかありません。気が付くと、下り坂の辺りは大きな枯れ枝が沢山落ちています。下刈りする前にそれらを整理することが必要です。今まで下刈りした地域全体を見渡すと、腐った丸太や枯れた枝が沢山見つけられます。それらを柵の中に投げ込んで腐らせて堆肥にする予定です。そのため、枯れ枝を細かくし、刈り取った草や枯葉も入れなければなりません。その堆肥を苗木の成長のため、土に漉き込みます。次回は苗木の成長のために、曲がった大木や日差しを防いでいる中木を伐採することを考えています。

開拓地を刈り払い機で挑戦

野ウサギの糞

 秋も深まって、ガマズミやクサギは木いっぱいに赤く実らせています。上を見上げるとアオハダの赤い実が所々に、土の表面にはヤブコウジの赤い実がポツンとありました。草の間には、踏みつけられそうなところにイヌタデの赤い花がかわいい姿で、少し上にはカラスウリの橙色の大きな実を見つけることができました。そして、とっくに花の時期が終わっているはずなのに、カタバミの黄色い花が咲いていました。すでに冬が近くに来ているようです。

赤い実を実らせているアオハダ

大きな実のカラスウリ

時期外れのカタバミの花

 

 

         平成4年9月19日下刈りと整理

 

 台風が近づいていて、午前中は雨に見舞われるかもしれないという予報でした。それでも午後は雨が上がるということなので、それを頼りに活動を決行しました。意外と、出発時は日が照り出し始め、予報は外れたのでないかと喜びました。ところが、車で行く途中、降りだし、本降りのように降ってきたので、不安がよぎりました。それがだんだん小雨になり、着く頃は空が明るくなる。活動の最初のころは小雨がぱらつきましたが、すぐに止んで活動に支障はなく、暑さをしのぎやすい一日でした。

参加者

下刈りする前の平地

 8月は休んだので、下刈りを目的に活動を開始しました。草は長く伸びて、それが雨の重みで倒れてしまい、大きく波を打っています。刈り払い機で刈る場合、草が葉に絡んで刈るのが難しい状態です。斜面の地域は木の葉が日陰を作り、草はそれほど伸びていません。まず、植樹の周りの坪刈りを行うとともに、からんでいる蔓を切ります。ヤマノイモなどのつるがかなり絡みついています。坪刈り以外の場所は、平面と斜面を2台の刈り払い機で草を刈りました。最初に植えた、2メートルを超えている苗木は枝も大きくなり、それぞれが、枝分かれしたり、地面に沿って何本かの枝が横に広がったりしていました。今まで、横枝を剪定していなかったので、それらを剪定はさみで切り払いました。後で、根元は切った枝でいっぱいになるほどでした。切る理由は、横枝に栄養分がとられて苗木が上に伸びていけないからです。山道に沿って谷に近い地域と斜面地域の苗木はそれほど大きくなっていません。株立ちしている木が葉を茂らせ、日陰になっているからです。もっと木と木の空間をあけることと、株立ちして5~6本が密集している木が多いので、間引く必要があります。それと、20~30センチになっている木々は萌芽更新させるために伐採期に伐採する予定です。ただ、コナラやクヌギの本数が少ないので、空間地に植樹することも考えています。

坪刈りを行う

斜面での坪刈り

草をかき分けながら刈り払いする

下刈りした後の斜面

 久しぶりに、みんなとの昼食で話が弾みました。昼食後、以前、伐採した木々が倒れていたものを細かくして柵に投げ込みました。事務所の方はそれらをまきにして利用したいと言っていました。そうすれば、柵を造らずに丸太や太い枝を処分することができます。柵の中では、落ち葉を集めたり、枯れ枝や草を腐らせるため、太い枝を取り除き、コンパクトにする必要があります。それらを堆肥にして土の栄養分にします。秋も本格的になり、キツネノマゴが群生し、ミズヒキ、ヒヨドリバナヤブランヒヨドリジョウゴなどの秋の野花が多数咲き、クサギの赤と青の実がきれいでした。歩けば草むらから、いろんなバッタが飛び出てきます。すぐそばで大きなジョロウグモに出くわし、みんなびっくりしていました。

ひっそり咲いていたヤブラン

つるとなって絡みつくヒヨドリジョウゴ

クサギの花の蜜を吸うカラスアゲハ

体長4センチあるクサキリ

身近に出くわしたジョロウグモ

 

           令和4年7月16日 下刈り

 

 天気予報は小雨が降ったり止んだりということですが、活動を決行。案の定、一時小雨が降り出しましたが、すぐ止み、活動に支障はありませんでした。逆に、涼しく、雨で葉が濡れて非常に緑が濃く感じられ、こんな夏はめったに見られません。今回は人数も少なく、燃料も持ってこなかったので、全員、手ガマで苗木の周りを下刈りすることにしました。斜面に入って、一番すぐ目に入ったのがヤマユリの満開の姿。今までヤマユリのつぼみまでは見ていましたが、咲いているのを見たのは初めて。それも全部で10個ぐらいの花。匂いも充満している。これで俄然、力をもらえる。

参加者

一斉にあちこちで咲きだしたヤマユリ

 新しく植えた斜面の苗木はまだ草に負けそうです。数も20数本植えていて、草刈りも骨が折れます。久々の肉体労働なので、すぐ、息が切れる。刈り払い機でやれば早かったなという思いがすぐ出てくる。ちょうど活動時に事務所の方が視察に来ていました。下刈りをしながら、里山再生のやり方について指導してもらい、皆さん、参考になったようです。問題はまず、どのような樹木が育った里山にするかです。ここはコナラとクヌギが主体です。それで今茂っているのがどの種の木なのかを知って、必要な木を、特にコナラとクヌギであれば残します。調べないで、小さい木でも全部刈ってしまったら、樹木が育つまで大変です。伐採して日陰がなくなり、日が当たり過ぎると草がすぐ伸びてきます。その管理も大変。実生よりも萌芽更新が育ちが早いので、その利用も考えることが必要ということです。最後に、皆さんに里山についてレクチャーしたいと言っていました。

苗と草が見分けがつかない

ササを刈るのが骨が折れる

斜面で、苗木の周りを下刈りする

 梅雨時の森は非常に緑が輝いています。そして花も美しく、昆虫も騒ぎ出す頃です。カブトムシもちょうど成虫になる頃で、あちこちで雄、雌とも木の幹を歩き回っていました。白い花を高く総状に咲かせるヤブミョウガも群生していました。日頃どこでも咲いているので注目しないツユクサが雨に濡れて非常にきれいでした。道の脇の最初に植えた苗木の周りは、とても手が回らず、草茫々のまま終えることにしました。

めっきり見られなくなったコガネムシ

堂々と歩きまわるカブトムシ

雨水で垂れ下がったベニバナボロギク

ヤブミョウガの白い花が凛と立っている

雨露で美しく輝くツユクサ

 

         令和4年6月25日 下刈り、除伐

 6月の下旬から急に厳しい暑さが続き、運悪く、活動日が36度以上の猛暑となってしまいました。活動できる状態ではありませんでしたが、それでも参加したからにはと、下刈りと除伐を行いました。草は雨も少なく、猛暑のせいか、思ったほど、そんなに伸びていません。斜面で、苗木以上に伸びている草を刈り払いしました。斜面は株立ちの中木が多く、それらが林冠となって下を暗くしています。一つの切り株からたくさんの沢山の幹が生えているのが株立ちです。その株立ちが多いので間引きをしなければなりません。しかし、その中には必要な木もあるので簡単に切れません。何を残すか、調整が必要です。ただ、全体を暗くしている、必要でない灌木などは切らなければなりません。それらを少し除伐しましたが、たくさんありすぎて手に負えません。それと暑さで,とても続けられない。2時間ほど活動して早々に引き上げました。

猛暑の中で

奥の斜面側は中木が密集

日陰になる木を伐採

 里山を再生するには簡単にはいきません。まず、どのような里山にするか。どのような木を残し、花や実のなる木を残すかです。また、どのような日が当たる空間を作るかです。空間があると、草や野の花が生えます。そこに蝶や昆虫、鳥が来れるようになります。苗木もどのように配置して植えるかです。種から育てた苗木は大きくなるには15年以上かかります。切り株から生えてくる萌芽更新の方が成長するのが早いです。これも植林の一つです。今株立ちしている中木は萌芽更新して成長したものです。萌芽更新を通して苗を成長させることも必要かもしれません。とにかく、まず最初に青写真が必要なのでしょう。

刈り払い後

生命力たくましいブタナ

ヒメジョオンの蜜を吸うツマグロヒョウモン

 月ごとに、咲いている野の花の種類が違ってきています。タンポポに似ているブタナが沢山咲いています。今頃咲くのでタンポポと違いが判ります。ヒメジョオンも夏近くなって白い花をたくさん咲かせます。それがたくさん咲いていて、そこにツマグロヒョウモンが止まっていました。植生は注意してみていないと、すべて見逃してしまいます。毎月の植生調査も必要になってきます。